祝祭と霽れ
ロマン箱
池垣 隼介, 清野 駿
「埼玉県警によると、24日午後5時ごろ、久喜市葛梅の路上で女子高校生へのスカートのぞきが発生しました。」
今までの人生とこれからの人生を失ってまで彼が本当に見たかったものとは一体なんなのだろう。 我々の結論としては、彼が見たかったのは「彼の中のロマン」である。 人間という生物は自分のロマンに光を照らすとき異常なほどの欲望が湧き上がることで知られている。 そして、スカート覗きという事象について抽象度を上げると「ロマンに光を照らす行為」だと言える。 この作品はそのロマンに光を照らす行為を体験させてくれる。
言わばロマン箱である。
ロマンが詰まった箱をどうにかして見ようと覗く鑑賞者もまた作品の一部になっている。 スカートを覗く行為と構造的には同じという現実が突きつけられる感覚をぜひご賞味あれ。