祝祭と霽れ
Cognitive Hanami
井出 桜子
私たちは五感をもって外界を認識している。日常生活も非日常的な行事でも、私たちの精神が直接それを見て感じているのではなく、あくまでも視覚や聴覚を通して脳に伝達されているに過ぎない。
では五感で得るものを擬似的に再現したとき、私たちはそれを実際に見ているように感じられるのではないだろうか。私たちは私たち自身をどこまで騙せるのだろうか。
この作品は花見ができる空間をCG上に、花見の時間に座る地面を実際のもので再現する。地面に座り桜を見上げたとき、私たちが感知するのは映像上の桜か、それとも春の日の桜か。